「私の採集日記 2007年(平成19年)」

2007年1月13日(土) 湯河原にキリシマミドリ採卵

久しぶりに湯河原にキリシマの採卵に行くことにした。何しろ、前回行ったのが、あの忌まわしい阪神大震災の前日だから、もうかれこれ10年以上ご無沙汰している。東名高速から小田原厚木道路に入り、湯河原を目指す。しばらくぶりなので、途中少し道を間違えてしまう。久しぶりに見る太平洋が美しい。日の出はまだだ。目的地に到着したのは午前7時頃であった。

前回、山梨に行ったときは非常に寒かったので、そのつもりで厚着をして携帯懐炉も装備して歩き始める。しかし、これが大きな間違いである。さすがに湯河原は暖かい。歩き始めて20分もしないうちに暑くなりはじめた。直ぐにトレーナーを脱ぐ。ハイキング道を外れて、いよいよ山の中に分け入る。尾根を目指して登るがこれが結構大変なのだ。冬だから藪はそれほどきつくはないのだが、斜面がかなり急なので足を捕られて登りにくい。木につかまりながらやっとの思いで尾根に到着する。

湯河原のキリシマミドリシジミ産地

尾根を歩き回っていると発見、発見、お手ごろなアカガシの木を見つけた。谷側にぐっと張り出している枝に何とか取り付く。そして、一つずつ丁寧に芽を見ていく。しかし、キリシマは付いていない。絶好の場所にあるアカガシなのに・・・。別の枝に取り付く、しかし、やはり見つからない。実は、このアカガシの木は前回来たときに発見したもので、何とこの下枝だけで50卵以上も卵が付いていたのだ。しかし、今回は何と言うことか。そのうち、やっと1卵発見する。どうも今年は不作の年らしい。良くは知らないが、キリシマは出来不出来の年がはっきりしていると言うことだ。しかし、今日は暖かい、一緒についてきた女房は日当たりの良い斜面に座り込んで日向ぼっこをしている。女房は別に蝶採りが好きなわけではないのだが、こうやって自然のなかにいるのが好きなようなのだ。腹が減ったので握り飯を食べる。今日は暖かくで本当に気持ちが良い。このアカガシ結構大きくて、上のほうには良さそうな枝がたくさん見える。しかし、私にはとても上の枝まで到達できる能力はない。猿回しにでもなって猿に採って来てもらいたい気持ちだ。尾根伝いに歩き回って、他に何本かのアカガシを見つける。どれも大木で下のほうの枝を少々見る程度に終わってしまった。キリシマミドリ数卵というところだ。

湯河原のカンアオイ

話は変わるが、この付近には下のほうから上の尾根までカンアオイがたくさんある。ここは湯河原、さすがにギフチョウはいないであろう。しかし、色々な夢が広がる。この尾根で待っているとアカガシの梢の隙間からふわりとギフチョウが現れるシーンを・・・。女房にこれを話すと大笑いして喜んでいた。しかし、それが虫屋というものでしょう。時刻は未だ早いがキリシマも成果が上らないのでそろそろ下山することにした。これがまた一苦労である。比較的緩やかな斜面を見つけてジグザグに斜面を下る。やっとの思いでハイキング道に到着する。疲れました。

大観山から見る芦ノ湖

帰りは女房が箱根を回って帰りたいというので、一路、大観山に出る。ここからは芦ノ湖が眼下に広がる。しかし、午後になって雲が出てきてしまい残念ながら富士山を見ることは出来ない。一気に芦ノ湖畔まで下る。観光客が多い。帰り道、大涌谷に立ち寄ってクロ卵なるものを購入する。まあ、単なるゆで卵だが温泉に漬けて茹でているので少し味が違う。

神奈川県足柄下郡湯河原町
2007年1月13日 キリシマミドリシジミ卵